天上天狗唯我独尊

【はじめに】
クイタランを使いたいが残念ながら今作にそいつはいない。しかし、同じくらい種族値が低く、顔が悪く、不意打ちもちゃんと覚え、技範囲が非常に優秀なポケモンは探せばいる。

今回は「クイタランのひ孫」「技の闇市」「自分みたい」「仲間になって弱くなったミュウ」「玄弥」こと、ダーテングを活躍させていこう。

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【コンセプト】

普通の構築で普通に勝つ

 

【構築】

 

【構築経緯】

ダーテング+ザシアン

没となったダーテングの型は多すぎるため、後でまとめて記すこととするが、ダーテングの強み(マスカーニャとの唯一の差別化)は我武者羅(大爆発)である。

我武者羅+不意打ちで高い対面性能を保持しつつ、万が一刈り残した相手のHPも草分けザシアンの起点にしてしまえば強い対面選出ができると考え採用した。

 

水テラスキョジオーンの女の子 マリンちゃん

ダーテングと相性のいいポケモンなど頭で考えたところで分かるはずがないので、ザシアンと相性の良いポケモンを考えるとこにする。

ロトポータルで前期の上位の方の記事を読んでみたところ、ザシアンとキョジオーンの相性の良さについて書かれているものを見つけた。

ザシアンの苦手なラウドボーンやヘイラッシャなどの受けポケモンメタモンに強いということを評価し、マリンキョジオーンを採用した。

キョジオーンは元来毒菱と非常に相性が良いポケモンであり、キョジオーンの天敵は隠密マントであるため、毒菱とはたき落とすを採用することでダーテングの4つの技構成が必然的に確定した。

ここまでで基本選出はダーテング+ザシアン+キョジオーンであり、3体のポケモンが非常に上手く、お互いを助け合っていることはお分かりいただけるだろう。

 

助っ人外国人 ハバタクカミとディンルー

ここまでで毒菱+キョジオーン+ザシアンが構築の骨格となって綺麗に組まれているように見えるが、綺麗な組まれ方だけで勝つことはできない。

キョジオーンを使い続ける上で最も気を付けなければいけないことは何であろう?

身代わり?隠密マント?

違う、違う

部分的に正解ではあるが本質的ではない

答えを教えてあげよう。

キョジオーンが強すぎるあまり、身代わりや隠密マントにすら勝ててしまったその経験こそが生み出す脳の病気

"頭キョジオーン"を患うことだ

"頭キョジオーン"になってしまったものはゲームの勝利条件すら忘れてしまい塩漬けすることしか考えられない廃人となり、気付けば本来出してはならないキョジオーンを選出し、レートを溶かす

では頭キョジオーンの対策方法とは何か?

教えよう

それはキョジオーンに勝らずも劣りはしない"力"

を知ることでキョジオーンを出しすぎないことだ

今回は助っ人外国人枠としてハバタクカミとディンルーを採用することで頭キョジオーンになることを予防した

 

役割としては

キョジオーンがミライドンに容易に押し切られると感じたため、ザシアンを先に展開し、通すことを視野に入れた時に一度ミライドンを流すことができるディンルー

ここまででグライオンに手も足も出ないことと、ヘイラッシャやラウドボーンなどのザシアンストッパーとダーテングキョジオーンでは手も足も出ない炎オーガポンに強く汎用性の高いアタッカーとなれる挑発瞑想ドレキ祟り目のハバタクカミ

を採用した

 

④構築のラストピース ダーテング・レッド

今期はキョジオーンへのメタが特に厚く貼られていると感じた

特によく負けたポケモンは身代わりウーラオス

はじめは選出画面でウーラオスを見た時にマリンキョジオーンで対策しようとしていたが、身代わりウーラオスを切るのは終盤の環境の変化を鑑みても好ましくないと考えた

水テラススカーフキラフロルやゴツメカイリューなどを試したが、こいつらは相手の裏にいる黒馬に腰が引けてしまって使い物にならないと感じたため、バドレックスとウーラオスのどちらにもそこそこ戦える炎オーガポン(ダーテング・レッド)を採用して構築が完成した

結局この枠も頭キョジオーンの予防に使った

 

⑤余談のキラフロルダーテング

先程、ダーテング・レッドを採用する前はキラフロルを採用していたと言及したがその理由について少し話そう

シーズン中盤にランクマッチでダーテングを使っていた時に私は妙なことに気がついた

ダーテングが毒菱を撒いてがむしゃらまで完全に決めた時に稀に相手のポケモンが倒れているのである

相手が毒状態ならがむしゃらという技は命中100の一撃必殺

"パオジアンZ(パオジアン・デ・アローラ)"

へと昇華するのだ

全てのポケモンバトルはステルスロック・毒菱・撒菱から始まるとはよく言うが、この3つのうち毒菱のみが唯一がむしゃらとスーパーコンボを生み出す

この発見に感動した私はダーテングが1人でパオジアンZを決めるのは困難であると考え、毒菱を撒くダーテングの為の毒菱として存在自体が毒菱なキラフロルを採用した訳である

 

【個別解説】

[調整]

151(0)-167(252)-70(0)-×-72(0)-129(228)

*H個体値4・B個体値10・D個体値

A:ガチ特化

S:無振りオーガポン抜かれ(下からがむしゃらを打ちたい)

H-B:ディンルーのカタス+地震をぎりぎり耐えた

H-D:ミライドンの普通のボルトチェンジで三途の川が見える

 

[解説]

見てもらえればわかる通り、野生のタネボー個体値をAとS以外あげず、努力値も480しか振っていないが、本当によく頑張った

この構築の味噌はダーテング+ザシアンの我武者羅対面選出か、ダーテング+キョジオーンorハバタクカミの毒菱選出、もしくはそのハイブリッド選出を自分で選べるところである。選出画面で試合展開をなるべく予測し、ダーテングに与えられた儚いたった一回の技選択にすべてを込める。

しかしたった一回毒菱を決められる程度の仕事はポケモン徹底攻略で毒菱と検索してしまえばいくらでも見つかる。草悪という考えられる限る最悪のタイプを持ち合わせたノクタスでもできる。

キラフロルやハリーマンなどスペックではダーテングよりはるかに優れた高級毒菱ポケモンもいる。

ではなぜダーテングじゃなければならなかったのか?

それは裏のポケモンが過度な起点づくりを一切必要としていなかったからである。この構築の毒菱はハバタクカミの祟り目とキョジオーンのガチ無双のためだけにあるので、起点要素はほどほどに、禁止伝説に対して一発逆転が狙える我武者羅を持つダーテングは構築にぴったりだった。

また、起点づくりポケモンに求められる要素として起点回避能力というものも挙げられるが、我武者羅はある程度その要素も持ち合わせており、強かったといえる。

 

余談としてダーテングの特性は風乗りであり、耐性としてはエスパーと風(吹き飛ばし)がある。

これは禁止伝説ポケモンのルギアを完封しているということだ。

前期シグマさんがサイコノイズ1ウェポンのルギアで結果を残していたことも追い風だった。またシグマさんの配信でルギアに強いアノホラグサを使っていたが、ダーテングはアノホラグサにも強いので、万が一吹き飛ばしルギアを中心に環境が何周回っても大丈夫だった。

もしかするとシグマさんもダーテングだけは流行られるまずいと思って隠していたのかもしれない。

禁止伝説環境は全体的に種族値がインフレするので、レギュAの時まあまあ強かったくらいのポケモンより、種族値は終わっているけど技よく見たら優秀じゃない?みたいなポケモンのほうが案外活躍させられると思っている。

 

[調整]

195(220)-204(124)-136(4)-×-136(4)-188(156)

H-B:ランドロス地震確定耐え

H-D:黒バドの+1アスビ確定耐え

S:準速135族抜き

A:残り

 

[解説]

天上天下唯我独尊

すごいいい調整のザシアンを前期63位の構築記事から使った。

ダーテングの魂の我武者羅から繋ぐことを想定して採用したが、非常にスペックが高いポケモンなのでキョジオーンと組み合わせたり様々な使い方ができた。

ヘイラッシャやラウドボーンを見たら受け構築以外にはほとんど投げなかった

 

あと戦っているうちにたまたま構築で共存していたディンルーのステルスロックと同時に選出すると強かった

ステルスロック+ザシアンという戦術は今期私が初めて見つけたのではないだろうか。

諸君らの意見もぜひ聞いてみたい。

 

[調整]

207(252)-121(4)-187(156)-×-122(92)-56(4)

H-D:特攻種族値130のポケモンの威力90技あたりなら自己再生が間に合う

S:無振りヘイラッシャ抜き

H-B:残り

[解説]

マリンキョジオーン(そういう生き物)

ザシアンの苦手なヘイラッシャやラウドボーン、メタモンに強く、だいたいのポケモンに強い。

個人的にキョジオーンは身代わり持ちが頭一つ抜けて汎用性が高く塩漬けの最大値を出せると考えている

構築を見極めたうえで選出すればもちろん単体で十分強いが、毒菱と組み合わせると崩しの速度が異常になる。

特に強かった動きは

ダーテング毒菱

→キョジオーンバック

→積み技がないポケモンをキョジオーンで絶望させ引かせる

剣舞コライドンやヌチゲモ(あかつき)などのバケモノに毒菱を踏ませながら塩漬け

→守る

→HP1のダーテングを切る

→守る

→バケモノが死ぬ

これである。

天上天下唯我独尊

実質滅びの歌の遂行速度で何度も相手を脅し続ける

何度も言うが頭キョジオーンになるので気を付けよう

 

[調整]

157(212)-×-93(140)-172(132)-156(4)-173(20)

[解説]

革命

この構築記事で最も読む価値のある個体解説だと思う

はじめは祟り目をムーンフォースで採用しており、コライラッシャに対してザシアンが止められてしまうので欠伸を防げる特殊アタッカーを採用したことにある

しかし結局炎テラスを切られると突破されてしまうし、受けよりの構築に投げて勝つのが関の山だった

この構築で勝ちきれず伸び悩んでる時にオーガポン、コライドン、グライオンがどうしてもキツくあまり打っていない技を見直して祟り目の採用に至った

このハバタクカミのポイントは2つだ

1つはコライドン対策として相手のテラスタルを無視して攻撃できる点

特にコライドンはテラスタルの噛み合いを生みやすいポケモンなのでそこを無視した対策はこれからも有効だろうと感じた

2つ目は毒菱エースとしてこのハバタクカミは圧倒的に完璧に最強だということだ

毒菱エースに求められる場持ちの良さをドレインキッスで解決し、

相手との積みあいを挑発瞑想で解決

最後に毒菱エースの宿命であろう遂行速度の遅さを祟り目で解消している点だ

これら全てをこのSから全うしているのだから天上天下唯我独尊といえる

 

またこの構築は最低限の体系的な選出が基盤となっており、ヘイラッシャやラウドボーンを見た時にザシアンを投げない

その場合にダーテングキョジオーンカミという選出が必然的に増えるが、禁止伝説が選出できない時のパワー不足を毒菱の最大値が出る選出で補える

ザシアン構築の最大の弱点であるヘイラッシャラウドボーンを構築パワーを落とさず対策できたことは非常に大きい

最後にもちろんだが瞑想持ちなので特殊禁伝にも非常に投げやすいため毒菱が通りさえすればほとんど弱点がない

もう少しCに振って良かった気がする

 

[調整]

257(212)-130(0)-176(116)-×-123(180)-65(0)

意図:不明

[解説]

ダーテング展開が厳しそうな時の展開要因

ミライドンバドレックスの一貫切り

ほのおテラス切ってオーガポンと殴り合う

などの仕事が挙げられる

またとても重いランドロスのHPを一番よく削ったのがディンルーであった

展開用ポケモンではあるが毒菱もステロも欲しいときはダーテングディンルー@1と選出する

ミライドンに対して、初手ダーテングを投げてカミで瞑想したい盤面などを意図せず作ってしまうことが多く、腐らせてしまうことが多かったがやはりこのポケモンは強い

特にステルスロック+ザシアンという戦術が強く、この戦術は今期私が初めて見つけたと思っている。

 

[調整]

187(252)-165(76)-111(52)-×-128(92)-135(36)

H-B:水テラス水流連打耐え

H-D:+1アスビ耐え

S:そこら辺のグライオン抜き

A:残り

 

[解説]

初手のウーラオスに強く、バドにも殴りあえて、搦め手にも挑発で強く出られるダーテング・レッド

特に優れていると感じた点は初手ウーラオスを対面で破壊した後、バドが出てくるときに、オーバポンとディンルーで合わせると一貫するわざがほとんどないというところである。

構築のラストピースとしてレート2000まであっという間に上げてくれたポケモンだった。

ただ、この構築はダーテングとの相性に特化した構築であるので、オーガポンとほかのポケモンシナジーがあまり強くなく、最終日に片ロムをめちゃくちゃ溶かした原因であるとも考えている

 

ダーテング没案】

初代 

葉緑素AS叩き落とす不意打ち毒菱大爆発

コライドンに強いノマテラ大爆発兼毒菱

命を粗末にしてる感じが面白く採用したが、コライドンのスケショに対応出来なかったため諦めた

 

2代目

葉緑素HB追い風毒菱不意大爆発

スケショコライドンに意地でも大爆発したいHBダーテング

コライドンとマッチングしないサーバーに入ってしまった時に、ただでさえ低すぎる種族値に加えて、毎試合全く意味のない努力値510が無駄になっていくのを目の当たりにして具合が悪くなったので没

あと大幅にAを下げたのでコライドンが死なない

何をされてる方?

 

3代目

葉緑素ACフェアリーテラバ不意打ちリーフストーム我武者羅

コライドンラッシャにイージーウィンが狙えると思って採用した

別にコライドンが初手に出てくる保証がなく、汎用的な型に見えたがあまり勝てなかった

まだマシだった

 

4代目

葉緑素AS毒菱草分け我武者羅不意打ち

自らSを上げることで絶対我武者羅決めてやる!と思ってる意志の強いダーテング

我武者羅草分け我武者羅まで出来れば強いが、そんなことがダーテング如きに可能なわけはなく、身の程を弁えていない罪で投獄され、今も服役中である。

 

5代目

風乗りA我武者羅

準速80族というSが微妙すぎて、我武者羅をする際に稀に失敗することがあった

4代目からは我武者羅の威力を上げるために野生のHBD個体値1桁のマスターボールダーテングを使っていたのだが、この期に及んで努力値を持て余してるこいつはまじで危機感持った方が良いと思う

変に早いSが邪魔で、アホな先輩がAダーテングどう?と勧めてくれたが、僕はポケモンバトルがしたかったので使うこともなく却下した

Aダーテングは響きからもうおかしいし、ポケモン努力値振った方が強い

 

6代目

本構築で使用したダーテングである

 

これに辿り着くまで本当に長かった

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玄弥、弱すぎるっていうのもちょっと問題があるんじゃないか?

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【参考文献】

note.com

滅茶苦茶読み込んだ

 

claris-bradbury.hatenablog.com

ハバタクカミを参考にした

yakkun.com

技が多すぎて強いダーテングを見つけるのに数か月要した

当分は見たくないし、ダーテング覚える?覚えない?クイズならいま世界で一番強いと思う

 

スペシャルサンクス】

構築を一緒に考えてくれたがんだーさん、よーよーさん